確定申告の前にやっておきたい売掛金の整理|未入金・回収漏れ・年またぎの取引をチェック

確定申告の前にやっておきたい売掛金の整理 税金・確定申告

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この記事のポイント

  • 売上は一般的に、入金日ではなく仕事が完了した日を基準に計上する
  • 発行した請求書を一覧にし、通帳と照らし合わせて未入金を見つける
  • 支払期日を過ぎたものは、年末年始の休みに入る前に確認する

確定申告の準備というと、領収書の整理や経費の計算を思い浮かべる人が多いと思います。でも、それと同じくらい大切なのが売掛金の整理です。まだ入金されていない請求書がどれだけあるのか、入金漏れはないか、年をまたぐ取引はどう扱うのか。これをきちんと整理しておかないと、売上の計上漏れや、回収できないお金の見落としにつながります。

売掛金の整理が大切な理由

売上は「入金日」ではなく「仕事が完了した日」で数える

個人事業主の会計では、一般的に、売上は入金された日ではなく、商品やサービスを提供した日(納品日や役務の完了日など)を基準に計上します。たとえば12月に納品して請求書を出し、入金が翌年1月だった場合、その売上は12月の年の売上になります。

入金ベースで売上を数えてしまうと、年末に納品した分が丸ごと翌年にずれ、申告内容が正しくなくなってしまいます。

回収できていないお金に気づける

売掛金を一覧にしてみると、「この請求書、まだ入金されていない」と気づくことがあります。支払期日を過ぎたまま放置していると、回収がどんどん難しくなります。年に一度の整理は、回収漏れを見つける絶好の機会です。

ステップ1:発行した請求書をすべて書き出す

まずは、その年に発行した請求書を一覧にします。会計ソフトや請求書作成サービスを使っている場合は、発行履歴を出力すると簡単です。紙やファイルで管理している場合は、取引先ごとにまとめておくと確認しやすくなります。

一覧には、少なくとも次の項目を入れておきましょう。

  • 取引先名
  • 請求書番号と発行日
  • 金額
  • 支払期日
  • 入金日(入金済みの場合)

ステップ2:通帳と照らし合わせる

次に、事業用口座の入金記録と照らし合わせて、それぞれの請求書が入金済みかどうかを確認します。このとき、次のようなズレに注意しましょう。

  • 振込手数料が差し引かれている:取引先が振込手数料を差し引いて支払っている場合、請求額と入金額が一致しません。差額を支払手数料などで処理する必要があります。
  • 源泉徴収税が差し引かれている:報酬の種類によっては、源泉徴収税を差し引いた金額が入金されます。差し引かれた税額は、確定申告で精算されます。
  • 複数の請求書がまとめて入金されている:どの請求書の分なのかを確認しておきましょう。

ステップ3:未入金の請求書を確認する

照らし合わせが終わったら、未入金の請求書を抜き出します。そして、それぞれについて次のどれにあたるかを確認しましょう。

  • 支払期日がまだ来ていない(正常な未入金)
  • 支払期日を過ぎているのに入金がない(要確認)
  • 取引先と連絡がつかない、支払いを拒否されている(回収が難しい)

支払期日を過ぎているものは、すぐに取引先に確認の連絡を入れましょう。年末年始は取引先も休みに入るため、12月の早い時期に確認するのがおすすめです。

ステップ4:年をまたぐ取引を整理する

12月に仕事が完了し、請求や入金が翌年になる取引は、その年の売上として計上し、年末時点では売掛金として残しておくのが一般的です。逆に、前の年に売上として計上した取引の入金がこの年にあった場合は、売上ではなく売掛金の回収として処理します。ここを間違えると、売上を二重に計上したり、計上漏れが起きたりします。

回収できない売掛金があったら

取引先の倒産などで、売掛金の回収がどうしても見込めない場合は、一定の条件を満たせば、貸倒損失として経費に計上できる場合があります。ただし、どのような場合に認められるかには細かい条件があるため、税理士や税務署に相談することをおすすめします。

ファクタリングを利用した売掛金の扱い

年の途中で請求書買取(ファクタリング)を利用した場合、売却した売掛金はその時点で帳簿から消えています。取引先からの入金は、売上でも売掛金の回収でもなく、ファクタリング会社に支払うために預かっているお金として処理するのが一般的です。売掛金の一覧を作るときも、売却済みのものは区別しておくと混乱しません。

年間スケジュールの目安

売掛金の整理は、確定申告の直前に一気にやろうとすると大変です。次のようなスケジュールで進めると、無理なく終えられます。

  • 11月:1月から10月までの請求書と入金を照らし合わせ、未入金を洗い出す
  • 12月上旬:支払期日を過ぎている取引先に確認の連絡を入れる(年末年始の休みに入る前に)
  • 12月下旬:12月中に完了した仕事の請求書を発行し、年をまたぐ売掛金を一覧にする
  • 1月:12月分までの入金を確認し、年末時点の売掛金残高を確定させる
  • 2月:帳簿の売掛金と一覧が一致しているかを確認し、申告書の作成に進む

毎月の終わりに、その月の請求と入金をざっと照らし合わせる習慣があれば、年末の作業はさらに軽くなります。

売掛金管理表の例

次のような表を作っておくと、未入金や回収漏れがひと目で分かります。

取引先請求書番号金額支払期日入金日状態
A社2026-0930-01200,00010/3110/31入金済み
B社2026-1031-0180,00011/30—期日前
C社2026-0831-0250,0009/30—期日超過・要確認
D社2026-1031-02150,00011/30—ラボルで売却済み

※ 記入例です。

ポイント

ファクタリングで売却した請求書は「売却済み」と区別して記録しておきましょう。取引先から入金されたときに、売掛金の回収と取り違える心配がなくなります。

まとめ

確定申告の前に売掛金を整理しておくと、売上の計上漏れを防げるだけでなく、回収漏れにも気づくことができます。発行した請求書を一覧にし、通帳と照らし合わせ、未入金のものを確認する。この3つの作業を、年末の早い時期に済ませておきましょう。会計処理の詳細は、税理士や税務署の案内も確認してください。

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※ 本記事は2026年10月時点の情報をもとに作成しています。

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